2019年12月12日

華やかなノーベル賞の陰で小さく報道される化石賞

‘19年12月12日(木)

地球温暖化対策を話し合う
国連の会議「COP25」で、
小泉環境相が演説を行った。
NGO(非政府組織)団体は、
脱石炭についての言及が
なかったとして、
会議の期間中、2度目となる
化石賞を日本に贈った。
小泉環境相
「残念ながら、
 日本の石炭火力政策について、
 きょう新たに皆さんと
 共有することはできない」
そのうえで小泉環境相は、
自分も含め、日本では、
気候変動についてさらなる
行動が必要だと考えている人は
増えていると強調した。
「化石賞」は、NGO団体が
「対策に後ろ向きな国」を
対象に贈るもので、
小泉環境相の演説で、
石炭火力発電の今後について
具体的な言及がなかったとして、
日本が選ばれた。
日本の受賞は、COP25の期間中、
2度目となる。
(FNN.jpプライムオンライン 12/12 07:03)
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2019年12月11日

子どもの笑いが社会からどんどん失われていくとしたら

‘19年12月11日(水)

「ちいさな子どもが/
 クスッと笑うと/
 草の実が ぱちん! と
 はじけます/
 クスクスッと笑うと/
 木(こ)の葉(は)がゆれて/
 ひかりが こぼれます」。
新川和江さんの詩
「子どもが笑うと…」は、
さらに次のように続く

「クスクスクスッと笑うと/
 もう誰だって/
 いっしょに笑わずには
 いられない/
 朝の空気も 牛乳びんも/
 石段も 風も 遠くの海も」。
そこに居合わせた
すべての人を、そして世界を
祝福してくれる小さな子ども
たちの笑いである
▲こんな子どもの笑いが、
一つの社会からどんどん
失われていくとしたらどう
だろうか。
今、日本で起こっている
少子化とは、つまり
そういうことだと想像力を
働かせねばなるまい。
失われるのは大人たちの
生きる世界への祝福である
▲今年の出生数が90万人を
割るとの見通しがとりざた
される中、
衛藤晟一(えとう・せいいち)
少子化担当相は87万人を
下回る可能性に言及した。
90万人割れは
1899(明治32)年の
統計開始以来初、
再来年と見込んでいた想定
より2年早まることになる
▲正式の出生数推計値は
今月下旬に公表されるが、
9月までの統計で
前年比マイナス5.6%とは
衝撃的な落ち込みである。
働く女性の出産、働く父母
による育児の環境を整え、
支援する営みなしには
民間企業も未来が描けなく
なろう

「すべての赤ちゃんは
 神が人間に絶望していない
 というメッセージを携えて
 生まれてくる」。
詩人・タゴールの言葉である。
私たちは、その笑みによる
祝福をこの世に育み続ける
ことができるだろうか。
(余録 毎日新聞12/11)

少子化に悩むわが国は
神に見捨てられた国なのか。
すべては少子化問題が解決
しなければ始まらない。

地球温暖化問題と同じように
少子化問題は先送りすれば
するほど解決に大きな努力が
求められるだろう。
posted by (雑)学者 at 10:39| 千葉 🌁| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年12月10日

いい患者はいい医者を選び、いい医者はいい薬を選ぶ

‘19年12月10日(火)

大阪市中央区の
道修町(どしょうまち)は、
江戸時代から薬種商が軒を
連ね、現在も製薬会社や卸が
数多い。その一角にあるのが
少彦名(すくなひこな)神社、
通称「神農さん」。
11月の22日と23日の
例大祭の縁起ものが
一風変わっている。
ササの枝にお札とともに
小さな張り子の虎が下がって
いるのだ
▼こんな由来らしい。
文政年間、コレラが流行した折、
町衆らが相寄って、虎の頭の
骨を配合した特別の丸薬を
こしらえ、神前で祈願した
張り子の人形と一緒に配った――。
日本医薬の総鎮守としての
霊験を伝えるとともに、
なんとか良薬を作って難病を
癒やしてあげたい、という
薬種商の気概をたたえる
意味合いもあろう
▼薬に携わるプロの心意気は
現代も変わらぬようだ。
今年も画期的な新薬か、と
期待高まる一報があった。
日米2社が開発中の
アデュカヌマブである。
アルツハイマー病の進行を
遅らせるとされ、治験で
認知機能の低下を2割抑えた
という。課題はコストだ。
虎の骨ならぬバイオ医薬品で
1回の投与は百万円との
見方もある
▼厚労省の推計では
2025年の認知症患者は
730万人。医療費が膨らむ
恐れの一方、薬のおかげで
元気なお年寄りが増え、
介護の費用などは大幅に
減ることも考えられる。
日進月歩の創薬の成果を
生かすも殺すも、これからの
社会保障制度の設計いかん
ということか。
こればかりは神頼みという
わけには行きそうにない。
(春秋 日本経済新聞12/10)

高齢者の自然治癒力が力を
失って、何処かが壊れると
自力では治せなくなる。
認知症だけでなく、前立腺に
異常が現れると放置は厄介を
生む。

友人が前立腺から転移した
肺がんで亡くなっている。
posted by (雑)学者 at 13:18| 千葉 🌁| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年12月09日

人々の「生きること」への支援に挺身した中村さんなのに

‘19年12月9日(月)

パキスタン北西部のペシャワルで
ハンセン病治療と無医村での
診療にあたっていた中村哲
(てつ)さんがさらに奥地に
赴いた時である。
ある家に呼ばれ乳児を診たが、
今夜が峠だと告げるしかない
重い病状だった
▲だが中村さんが息を楽にする
甘いシロップを与えると
瀕死の赤ん坊は一瞬ほほえんだ。
その夜に亡くなったが、
人々が中村さんをたたえたのは
「言った通りだった」からだ。
そこでは医師は神の定めを
伝える者として尊敬されていた

「死にかけた赤子の
 一瞬の笑みに
 感謝する世界がある。
 シロップ一さじの治療が
 恵みである世界がある。
 生きていること自体が
 与えられた恵みなのだ」。
中村さんは書いた。
アフガニスタンで大干ばつが
始まったのはその後であった

「人々の暮らしを根底から奪った
 干ばつで何より命のための
 水が必要だった」。
中村さんがアフガンで井戸を掘り、
やがてかんがい事業に取り組んだ
のはまず人々が「生きること」
からすべてを組み立てるべきだ
との信念からだった
▲約1万6500fの土地に水を供給し、
65万人の命を保ったこの事業
である。その間に同僚の伊藤和也
さんが武装グループによって命を
奪われた。
「暴力は何も解決しない」。
中村さんは伊藤さんの
かんがいへの献身をそう追悼
した
▲アフガンの地に暮らす人々の
生き方に寄り添って
「生きること」を全身全霊で
支援した中村さんだった。
何よりも平和を求めたその人が
暴力に倒れたのは悲しいが、
その志は続く人々のともしびで
あり続けよう。
(余録 毎日新聞12/5)
posted by (雑)学者 at 15:05| 千葉 ☁| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年12月08日

読解力とは味わって読むことで磨かれる能力である

‘19年12月8日(日)

つれづれなるままに・・・で
始まる「徒然草」の序段は
なぜ珠玉の名文だと言えるのか
◆灘中・高校で教え、伝説の
国語教師の異名を取った
橋本武さんは、わずか60文字
ほどの段を九つのパーツに
分解、図式化して、兼好法師の
工夫や思いを鮮やかに解き明かす。
中学時代に出会ってから大切に
読み続け、古希近くに成果を
『解説 徒然草』(ちくま学芸文庫)
としてまとめた
◆教科書は使わずに中勘助の小説
「銀の匙(さじ)」を3年かけて
読み解く。型破りな授業で
知られたが、古典も独特だった。
草仮名で綴られた原本を自らなぞり、
ガリ版刷りで教材を作る。
グループでの共同研究を課題に出す。
「味わいつくし、調べつくす。
 読書が自分の体験になると
 一生の財産になる」。
そんな言葉を遺している
◆読解力とか試験の見直しとか。
先生の働き方も含め、ここ数日、
耳にする難題は一つの輪っかで
つながるようにも思える
◆先の書の解説で教育学者の
齋藤孝さんが説いていた。
橋本先生の徒然草への熱い
あこがれが生徒に伝播し、彼らも
深い洞察にあこがれる。
<教育の原理とは、
 「あこがれにあこがれる
  関係性」>だと。
(編集手帳 讀賣新聞12/8)

参考
草仮名(そうがな)
万葉仮名を草体に書きくずした字体。
さらに簡略化したものが平仮名。
(広辞苑)

中勘助
小説家。東京生れ。東大卒。
夏目漱石に師事、「銀の匙」の
清純な詩情で認められた。
また、詩人・随筆家としても
知られ、常に時流を超越して
独自の芸境をまもった小説
「堤婆達多(でーばだった)」、
詩集「琅玕(ろうかん)」など。
(1885〜1965)(広辞苑)
posted by (雑)学者 at 12:56| 千葉 🌁| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする