奈良女子大名誉教授故岡潔さんは
本能に逆らった「しつけ」の難しさ
についてご自身のエッセイに
こう書いています。
「当時、私の家にはかなり多くの
下男下女がいましたが、下便所と
土間との間の戸を開けたまま忘れて
くる手合いが多かった。
そうするとその匂いが台所に
伝わったり、冬などは寒い風が
吹き込んだりして人が迷惑した
ものでした。
『人に迷惑をかけることに
なるから忘れるな』
と祖父はやかましくいうのに、
どうしても閉め忘れる。
とうとう腹を立てた祖父は、
扉の手前側に墨黒々と
『それ忘するるな』と書いた。
祖父は、こうした
『自分のしたいことよりも先に、
人の迷惑を考えよ』という戒律を、
私が五つのときに具体的に守らせ
ようとし始めました。
しかし、『自分を先にし、ひとを
後にする』というのは、本能が
させるのであって習慣ではないから、
その反対はひどく守りにくい。
私が奈良に住むようになってから、
長女のすがねの関係で3人の男の
学生がよく家に遊びに
きてマージャンをしていました。
決して賭けたりせず、
また急いで上がったりせずに、
むしろその遅きを楽しむ
といったマージャンでした。
皆のやり方をみていると、
相手のパイをポンした場合、
そのポンしたパイを
取ってきてそろえてから、
おもむろに
なにを捨てようかなと探している。
これは自分を先にし、
人を後にするものである。
このことをずいぶん丁寧に教えて、
やり始めたのですが、
いくらやってもこれが守れず、
とうとう三日目になって、
やっと守れるようになって
帰っていきました。
つまり、このことは徹夜で2日、
足かけ3日練習しなければ守れない
というほど恐ろしい本能だと
いえるのです。
人は、集団生活したいという本能は
持っている。
しかし、集団生活をするについての
武器としての本能はなにも与えられて
いない。
引用:春の草 日本経済新聞社」
日本が災害で被災したとき、
救援にきた外国人ボランティアが
食物の奪い合いをしないのをみて
驚いたそうです。
まだ、日本人に残された遺伝子は、
人を押しのけることの非を
先祖の声として、
かすかに記憶しているのでしょう。
After you, please.は
「お先にどうぞ」で
乗り物やエレベーターに
乗るときや降りるときに使う
英会話の決まり文句です。
理性を本能のうえにおくには
訓練があった方が容易です。
さて、
指導者は強くあるべきだとして、
ケネディー大統領は、就任前に
指導者の適格条件はただ一つ、
統率する能力、力強く人々を
引っぱっていく能力を
持っていることだと
演説で語りかけました。
教育再生が叫ばれて久しく
なりますが、
なかなか具体的な神輿が
あがりません。
家庭であれ、学校であれ、
地域であれ、国家であれ、
教育に限ったことではないが、
問題を認識した影響力のある
指導者が立ち上がって、
挺身すれば解決します。
求心力は指導者のやる気を中心に、
渦潮のように集まるでしょう。
喫緊の問題だという認識は
誰でも持っているのですから。
自分のことはあ 後にするう
阿久 悠
森田公一
河島英五
参考
ムイ・カリエンテへの道
YouTube-河島英五(37才) / 時代おくれ
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親と子の教育、どげんかせんと



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