2020年03月27日

五輪を延期させたのは暴君ネロと新型コロナだけだ

‘20年3月27日(金)

思えばオリンピックとは
ものすごいイベントである。
いや、ここでいうのは
古代ギリシャのそれのことだ。
紀元前8世紀から
紀元4世紀までの実に
1200年近くの間、4年ごとに
293回も開催されてきた
▲その間、聖なる休戦が
破られて祭典の開催地で戦闘が
起きたこともあったが、
一度として中止されたことは
なかった。
ただ「延期」は、一度ある。
紀元65年に開催されるはずの
第211回の祭典が2年後の
67年に繰り延べされたのだ
▲延期させた張本人は
ローマ帝国の暴君ネロだった。
ネロは自身が馬車競走などに
出場、落車したのに審判に
優勝と判定させるなど、
まさに「自分ファースト」の
オリンピックに仕立てたのだ。
主催のギリシャ人には
屈辱の歴史である
▲まだ1世紀余の歴史しかない
近代五輪は、戦争による中止を
夏冬計5度も経験した。
しかし、「延期」はこれが
史上初という。
東京五輪・パラリンピックを来年に
繰り延べさせたのは、暴君より
たちの悪い新型コロナウイルスだった
▲4年の周期に心身をささげた
アスリートには気の毒である。
1年延期の経済的・社会的負担は
日本にも大きい。だが、ここは
新型ウイルスの脅威を軽視せず、
感染症から人命を守る闘いにおいて
なすべきことが「ファースト」
だろう
▲振り返れば
近代五輪・パラリンピックは
グローバル化する文明を祝福する
祭典である。
その文明がもたらした感染症の
パンデミックを
制圧することなしには、
どんな祝祭も似つかわしくない
21世紀の人類だ。
(余録 毎日新聞3/26 02:04)
posted by (雑)学者 at 00:00| 千葉 ☀| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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