2017年02月05日

いずれにしろ、感動する心を失うと人生はつまらない

'17年2月5日(日)
[富士山] ブログ村キーワード

江戸期の浮世絵師、
歌川広重の
『名所江戸百景』に
「する賀(が)てふ」と
題された一枚がある。
商家の並ぶ往来を人々が
行き交い、その向こうに
大きく富士山がそびえて
いる。「する賀てふ」は
「駿河町」で、
いまの東京・日本橋、
三越本店のあたりである
◆大正期の川柳がある。
<駿河町 広重の見た
 富士が見え>。
心の踊る句ではない。
関東大震災で建物が倒壊し、
焼亡し、にわかに
眺望のひらけた富士山で
ある。
まなざしは呆然としている
◆それに比べたら、
高層ビルが視界を遮る
風景は平和な絵柄なのか。
東京版の記事を読みながら、
浮かない心をみずからの
手でなだめている
◆国土交通省の
関東地方整備局が
過去に選定した
富士山の眺望スポット
「関東の富士見百景」
233地点のうち、
少なくとも6地点で
眺望が失われたという。
写真撮影に訪れるファンの
ため息が聞こえそうである。
見えて話題になり、隠れて
話題になる。
やはり特別な山なのだろう
◆漢詩人、石川丈山の
『富士山』にある。
<白扇、倒(さかしま)
 懸(かか)る東海の天>。
新幹線の車窓から
天女の真っ白な舞い扇を
仰ぎ、はっと息をのむのも
この季節である。
(編集手帳 讀賣新聞2/4)
posted by (雑)学者 at 00:00| 千葉 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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