2009年09月02日

作家寮美千子、誘惑には負けちゃおう

'09年9月2日(水)

童話作家、絵本作家、
小説家で詩人の
寮美千子さんには
見習う人がいる。


「元気は死ななきゃ、
 治らない」
と豪語する人。

それは、天文学者の
森本雅樹先生。

喜寿を越えて
らっしゃるのに、
元気いっぱい、
いつもにこやかで、
子どものような
好奇心を失わない。

元気の秘密を
尋ねると
「おじさんはね、
 脅迫には強いけれど、
 誘惑には弱い

 すぐ負けるの。
 負けっぱなし」
という答えが
戻ってきた。

「脅迫」とは、怯え、
怖じ気づく心のこと。

何かにチャレンジしよう
とすれば、
世間はたいがい
「そんなことをして、
 失敗したら大変だぞ」
と脅しをかけてくる。

そんな脅迫に
びくびくしていたら、
人生はつまらない。

一方「誘惑」とは
こうなったら楽しい。
 こんな可能性が
 開けるかもしれない

と夢見ること。

それを人生の軸にして
生きたほうが
ずっといい、と
いうのだ。

前者を「恐怖の哲学」
というなら、
後者は「喜びの哲学」
だ。

恐怖は人を
委縮させるけれど、
喜びは人を解放する

そして、
明るい光を振りまいて、
周囲の人々まで
幸せにする


森本先生は、
「光の天文学」が
主流だった頃、
オーストラリア留学
いち早く
電波天文学を学んだ。

それを
日本に持ち帰り、
長野県の野辺山に
直径45メートルの
巨大パラボラアンテナ
を建設。

この「電波天文台」
による観測によって、
さまざまな宇宙の謎が
明らかになり、
日本の電波天文学は、
一躍、
世界のトップへと
躍りでた。
(寮美千子 「誘惑」に
 負けてみよう
 PHP'09/9抜粋)


ここで、
作家寮美千子さんは
森本さんを手本に
することにした。


3年前、五十路を機に
首都圏脱出を試み、
憧れの古都・奈良
越してきたのだ。

思いきって奈良に来て、
ほんとうによかった。

昨年からは、
施設に入っていた
要介護4の実父を
引き取り、
自宅介護の日々。

格子の町並みや緑に
心を癒される
ばかりではない。

この町には
「喜び」を主軸に
生きている人々が、
たくさんいるからだ。

「喜び」の前には、
金銭など
大きな意味を持たない。

自分が楽しい、
相手にも喜んで
もらえる、
ということが、
何より大事なことになる。

こんな不況の時代、
思いやりが持つ価値は
限りなく大きい。

人にやさしくされると、
自分もみんなに
やさしくなれる。
人の輪と助け合いが
あって、町は
やさしい場所になる。
(寮美千子 「誘惑」に
 負けてみよう
 PHP'09/9抜粋)


posted by (雑)学者 at 08:26| 東京 不明| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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