2008年09月28日

他人に迷惑をかけない方針で

'08年9月28日(日)

芥川龍之介の直筆の原稿を
みたことがあります。
もちろん、実物ではなく、
映像か書物に載った写真だった
と思います。

原稿用紙に書かれた作品に
推敲の跡がありません。

そのうえ、まるでペン習字
テキストを見るような能筆だったと
いう印象が残っています。

今の印刷技術なら、
もったいないことをしないで、
活字に置き換えずに
直筆を生かし、桝目を消して、
本にできたでしょう。

芥川のことだから、
自分の作品とともに原稿が
後世に永く残って、
人の目に触れ続けることがあっても
恥ずかしくないようにという計算も
あったかも知れません。
あるいは、
自分を目立たないようにしたいと
考えたかも知れません。

大宅壮一氏は草柳大蔵氏が
師事した文筆家だが、
大宅氏は、
編集者が行数計算しやすく、
職工さんが活字を拾いやすく
という配慮から、
原稿を書くときに、
鉛筆と消しゴムを使ったそうで、
字は読みやすく、
読みにくい字にはカナがふって
あったそうです。

「大宅氏の弟子の一人がそれを真似て、
 今でも鉛筆と消しゴムを使って
 原稿を書いている。

 ある新聞社に原稿を書いた。
 編集長が若い記者に
 『すこしは見習えよ』と回覧させた。
 若い記者はいったものだ。
 『原稿はきれいに書こうと書くまいと、
  内容には関係ないんだがなァ。
  ご苦労なこってす』

 自分の『つぎの仕事』を考えてやらない
 のである。
 核家族というのが一般的になったが、
 いまや、仕事まで『核仕事』に
 なっているのではないだろうか。

 年長者が終業時を過ぎても机の前に
 すわっている。
 会議と来客に忙殺され、
 デスク・ワークの時間が足りなかった
 日なのである。
 周囲の課員はそれを知っている
 はずなのだ。

 『課長、何かお手伝いできることが
  あったら、やりましょうか?』

 そんなふうに声を
 かける社員はまずいない。
  草柳大蔵著 水は深く掘れ
 (三笠書房知的生き方文庫)から抜粋



英語ではそんなときにはこう言います。
May I help you ?
(お手伝いできることがあれば・・・)と。

英会話のテキストではそんな状況では
決まり文句ですから。
posted by (雑)学者 at 00:00| 東京 曇り| Comment(1) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんばんは
ほんとですね。
相手の側に立てば自分の良し悪しも
見えると思うのですが・・・

まっ、実年時代を充実させましょうよ!
Posted by mr.leon at 2008年09月27日 21:48
コメントを書く
お名前:

メールアドレス: [必須入力]

ホームページアドレス: [必須入力]

コメント: [必須入力]

この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/107217440
※言及リンクのないトラックバックは受信されません。

この記事へのトラックバック