2008年09月06日

反復練習で体が極意を見つける

'08年9月6日(土)

スポーツの世界はすべてが悟って
覚える暗黙知の領域です。
例えば、ゴルフの入門書を読んだだけで、
ティー・グランドに立っても
そのホールをパーでホール・アウト
することは難しいでしょう。

自分の体が悟ったことがどれだけ
あるかで、平均的なスコアが
決まってくると思うのです。

ゴルフの帝王と呼ばれた
ジャック・ニクラウスは
100ものチェックポイントを持ち、
それを瞬時に確認できたといわれて
います。

それだけに、調子がよくないときは、
分からなくなってしまうようで、
'57年のカナダカップで個人戦と
団体戦で優勝し、
わが国に一大ゴルフブームが訪れる
きっかけをつくった中村寅吉プロは
「悩む時間がもったいない、打ち続けると
答えが見える」と、頭ではなく、
体で考えたようです。

以下、各界の選手の暗黙知の獲得に
基本を重視して取り組む姿勢を
その選手の「語録」から拾ってみました。

紙一重の薄さも、
 重なれば本の厚さに
なる
    ------マラソン 君原健二

 東京、メキシコ、ミュンヘン
 三回のオリンピックに連続出場し、
 メキシコでは銀メダルを獲得した
 マラソンランナー君原健二は、
 決してエリート選手ではなかった。

 君原は練習方法を考え、
 必ずアウトコースを走ることにした。
 インコースに比べて、
 トラック一周につき約6メートル
 よけいに走ることとなる。
 一周6メートルの差は小さいが、
 何周も、何日も、何年も続ければ
 大差となる。

 簡単なことを一生懸命やるというのが
 大事
なんだ。
    ------ボクシング 輪島功一

 25歳というプロボクサーとして
 きわめて遅いデビューながら、
 世界スーパーウェルター級王座を
 三度獲得した『炎の男』。
 彼を有名にしたのが『カエル跳び』だ。
 体をかがめて相手の視界から消え、
 次に瞬間に跳ね上がるようにして
 拳を突き上げる変則技術である。

 実際には防衛戦のほとんどは、
 正統派のボクシングだったのだ。
 正統派の闘いができたのは、
 輪島が遅いデビューにあせることなく
 地道な練習をきちんと積み重ねたからだ。

 ムダが必要だと思うんだ、
 いろいろ練習して、
 自分の体に合ったものを見つける

    ------自転車 中野浩一

 日本のプロスポーツ選手として
 初の獲得賞金1億円を達成するなど、
 競輪選手として成功しただけでなく、
 ‘77年から世界自転車選手権で10連覇を
 達成した。
 彼は、自転車競技の盛んなヨーロッパでも
 よく知られた伝説的な選手だ。
 あまりの強さゆえに、
 レースでは中野包囲網ができるほどだった。
 それでも勝つことができたのは、
 練習の中から自分に合ったものを
 見つける工夫を惜しまなかったからだ。

 ムダを含めて進んで試し、
 いいのか悪いのか、
 どの程度やらなければならないのかを
 判断するのが中野のやり方だった。

 基本である1、2、3を
 きちんと練習
しないで、
 いきなり4とか5をやるな
    ------レスリング ジャイアント馬場

 馬場は巨人に投手として入団したが、
 怪我もありプロレスに転向、
 力道山の下で厳しい修業を積んだ。
 彼が大切にしたのは基礎練習だ。
 派手な技やパフォーマンスは、
 その先にあると考えていた。

 基礎ができていないと、
 一時的に人気を得ることができても
 トップレスラーにはなれない。
 時間はかかっても基本をしっかりと
 身につける。
 そうすれば、ある時期からは自然と
 大きく飛躍できるものだ。

 茶碗やコップから一升瓶まで
 何でも人さし指と中指だけではさむ練習をした
    ------野球 村田兆治

 『マサカリ投法』と呼ばれるダイナミックな
 フォームから繰り出される
 村田兆治のフォークボールは、
 全盛期には
 『来ると分かっていても打てない』と
 言われるほどの威力を発揮した。
 伝家の宝刀フォークを習得するための
 エピソードはたくさんある。

 指にボールをはさんだまま縄でくくりつけたり、
 中指と人さし指の間に牛乳瓶や鉄の球を
 はさんだりと、日々のトレーニングを
 かかさなかった。
 桑原晃弥著 
 『トップアスリート』名語録(PHP文庫)から抜粋


posted by (雑)学者 at 00:00| 東京 霧| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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