人口が増えている時というのは、
ほうっておいても国には活力
がある。
街には子供があふれ、
人口構成も元気な年齢の人が
多いし、
自然と社会は競争的になって、
活力が生まれる。
戦後の日本がそうであったし、
今でもこの状態にある国は
世界に多い。
しかし、成熟した中年国家とも
言える日本は、
規制を緩和して人々や企業の
活動を自由にし、
法律に違反しない限り創意工夫を
発揮できる環境を整備し、
経済活動の意欲、創作活動の意欲
を刺激しなければならない。
経済に活力がなくなれば税収が
減るから、赤字は増える。
こうして増税を余儀なくされると、
また経済活動が委縮するという
悪循環が生ずる。
それを避けるには、
経済活動が人々の意欲の出る
方向で活性化、活発化する必要が
あるのだ。
経済活動が活発なら、
そこから上がる税収は増えるから、
年金制度から社会保障まで
設計はかなり楽になる。
規制緩和の次は、
組織や資金、
特に公的資金の無駄をできる限り
排除することである。
この無駄遣いの排除だけで、
日本の財政は劇的に改善すると
思われる。
一国において富を生み出し、
雇用を創出するところはどこか。
それは最後は民間経済である。
国がその組織を維持できるのも、
民間の生み出す富があり、
民間が税金を納めているから
である。
公的部門は富を生み出さない。
雇用は生み出すかもしれないが、
公的部門の雇用を支えるのは税金
であり、その税金は個人と企業が
支払っている。
伊藤洋一 日本力(講談社+α文庫)

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もう30年も前のことです。しかし、その後、あまり国の役には立っていないのが、寂しいです。