2008年08月17日

お盆に因んで深読みすれば

'08年8月17日(日)

事実はこうだが、
こう書いたら
後世の人には
分からないだろうと
遊び心で書き残した
古人(いにしえびと)
きっといるでしょう。

あるいは心を澄ませて
深読みすることで、
書いた人の心情が
伝わることもある
でしょう。

お盆に因んで書物から
引用してみます。

加賀の千代の句中には
傑作が多いが、
その中で最も広く世に
知られ、
一読して意味も
明らかであり、
さもありなんと
うなずかれる句は、

とんぼ釣り今日はどこまで行ったやら

起きて見つ寝て見つ蚊帳の広さかな

の二句である。

はなはだ残念ながら、
英語にあって、
日本語で同じ意味を
言い表すのに
適当な語のない
ことがある。

英語ではこれを
ミッス(miss)といい、
よくこの情を表わしている。
この語の意味は
ものの不足を
感じることである。

「あれがあったら
 こんな不自由はすまい」
「あの人がいたら、
 こんな苦しみもあるまい」


「今日はお前、
 いつもより遅いじゃないか」
と尋ねると、
「今日はとんぼつりして、
 どこからどこまで
 追いかけていった」
と物語ったことが 
折々あった。

だから、のちに
この子が亡くなって、
待っても待っても
帰ってこないとき、
今日はまたどこまで行った
であろうかと
子供がそばにいないのを
不足に思って、
深くミッスする思いが
この名句を生んだのである。

また、第二の句も、
夫と訣(わか)れて
ものさびしく思い、
いつもならここにいる人
なのだがと
夫をミッスして詠んだ秀句
である。
新渡戸稲造著 
自分をもっと深く掘れ!(世渡りの道改題)
知的生き方文庫(三笠書房)


これから
今は亡き女優田中絹代に
似ていると人がいう
叔母の葬式に出かけます。


叔父の後を追うこと
12年後になるようです。


posted by (雑)学者 at 00:00| 東京 曇り| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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