2020年10月03日

変えられるのは未来だけか、未来は過去を変えるという

‘20年10月3日(土) 

未来と過去、今この時間も
その境に立たない人はない。
平野啓一郎さんは長編小説
『マチネの終わりに』
(毎日新聞社版)で、
主人公の男性にこう言わせて
いる
◆「人は、変えられるのは
 未来だけだと思い込んでる。
 だけど、実際は、未来は
 常に過去を変えてるんです。
 変えられるとも言えるし、
 変わってしまうとも言える。
 過去は、それくらい繊細で、
 感じやすいものじゃない
 ですか?」
◆小説の描く男女の恋愛という
枠を超え、万人への普遍性のある
問いかけだろう。
きのう(1日)テレビで、
繊細な過去がみるみる形を
変えるかのような競泳選手の
泳ぎを見た
◆白血病から復帰した
池江璃花子さん(20)である。
「日本学生選手権水泳競技大会
 (インカレ)」の女子50b
自由形決勝で、4位に入った。
昨年12月に退院してからまだ
1年もたっていない。
インカレへの出場を目標に
定めたのは、まだ病床にいた頃
だったという
◆伸びやかに水をかきながら、
白血病と知ったときの悲しみ、
苦痛を伴う治療を受けた日々は
彼女の中で形を変えたにちがい
ない。未来と過去の境に
凜と立つ姿に、元気をもらう
人は多いことだろう。
(編集手帳 讀賣新聞12/2)
ラベル:池江璃花子
posted by (雑)学者 at 00:00| 千葉 ☀| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする