2020年05月07日

人類には政治、宗教、人種を超えて感染症と戦った歴史がある

‘20年5月7日(木)

英国の医師ジェンナーが
18世紀末、「牛痘」を使った
種痘で天然痘を予防した
話は有名だ。
明治時代、修身の教科書にも
採用された。
「まづ、わが子に種(う)えて」と
書かれていたため、日本では
家族を最初の実験台にしたと
信じられた。
だが、実際は使用人の子ども
だった
▲「牛痘」でもなかった。
21世紀になってゲノム解析で
牛に感染した「馬痘」が由来と
わかったそうだ。どちらも最近、
知った。
初のワクチンを生んだ
ジェンナーの評価が変わる
わけではないが、古い知識は
たまに更新する必要がある
▲種痘の普及で日本や欧米では
天然痘は怖い感染症ではなく
なった。しかし、アフリカや
南アジアには
多くの患者が残されていた。
1974年にはインドで20世紀
最悪とされる流行が起き、
1万5000人以上が死亡した
▲天然痘撲滅に動いたのが
世界保健機関(WHO)だ。
指揮をとった蟻田功(ありた・いさお)
博士は感染者と接触があった人を
追跡して種痘を施し、感染を
減らした。
新型コロナウイルスのクラスター
対策と似ている
▲バングラデシュで
アジア最後の患者が見つかった
のが75年。その後、アフリカ
からも姿を消し、WHOは
80年5月8日に天然痘の世界
根絶宣言を出した。冷戦下、
対立していた米国とソ連も支援し、
蟻田氏は
「人類は政治、宗教、人種を
 超えて共同の敵に当たることが
 できる」と総括した
▲宣言から40年。米国は
WHOへの資金拠出を停止中だ。
新たな敵に一丸となって対処
できるのか。
再び人類の知恵が問われている。
(余録 毎日新聞5/6 2/02)
posted by (雑)学者 at 00:00| 千葉 ☁| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする