2019年06月16日

母親の献身的な観察が求められる赤ちゃんの大泣き

‘19年6月16日(日)

赤ちゃんは、泣くのが仕事、
というのは、赤ちゃんを
育てている母親の心と体が
健全な時に理解できること
なのだと思う。

26歳の時の私は、初めての
子育てにオロオロし、長女の、
毎晩の夜泣きにクタクタに
なっていた。
加えて長女は夕方になると
ぐずり出し、やがて
ぎゃんぎゃん泣きになり、
おしめを替えてもミルクを
飲ませようとしても
泣きやまず、こちらの神経も、
おかしくなりそうだった。

その日の夕方も、家事を
あきらめ、
泣きじゃくる長女を抱いて
外へ出た。
団地の前の空き地には
ハルジオン、ヒメジョオン、
タンポポの綿毛が揺れて
いた。
通りかかった女の人が、
「お散歩?」と聞いてきた
ので。
「毎日、夕方になると、
 この子が泣くんです」
と答えると、
「あら、この赤ちゃん、
 黄昏(たそがれ)泣き
 しやはるの」とだけ
言って遠ざかっていった。

黄昏泣き、黄昏泣き・・・。
そんな言葉があるんだ。
そんな言葉がある
くらいなら、
夕方に泣く赤ちゃんは、
ほかにもたくさん
いるのかもしれない。
黄昏泣き、
なんてきれいで優しい
響きなのだろう。
ふと気づくと長女は
いつの間にか泣きやんで、
風に舞う、タンポポの
綿毛を目で追っていた。
見知らぬ、さっきの人は、
京都の人なのか、
はんなりとした
イントネーションだった。

夕焼けの淡い色と水色が
混じる夕暮れ、ハルジオン、
ヒメジョオン、タンポポの
中で、私は、いつまでも
その言葉をかみしめていた。
(堺市南区 松尾とも子さん
 (62)主婦 黄昏泣き
 朝晴れエッセー 
 産経新聞6/14 1面)

 
泣く赤ちゃんは、
外へ連れ出すと泣き止むと
よく聞く。
室内にはない、成長に
必要なものが屋外にあるの
かもしれない。
例えば、
新鮮な空気がほしいとか、
日光浴がしたいとか・・・。

赤ちゃんには、
面倒をみるという上から
目線だけではなく、
仕えるという気持ちで
接することも必要では
ないか。

参考
ハルジオン(春紫菀)
キク科ムカシヨモギ属に
分類される多年草の1種。
北アメリカ原産で、
日本では帰化植物となって
いる(Wikipedia)

ヒメジョオン(姫女菀)
キク科ムカシヨモギ属の植物。
背の高さが30〜150cmにも
なる、白い花を咲かせる
一年草である。
同属のハルジオンと共に、
道端でよく見かける雑草で
ある(Wikipedia)

はんなり
京言葉を中心に近畿地方で
用いられる日本語の副詞で
ある。
落ち着いた華やかさがあり、
上品に明るく陽気なさまを
表す。あるいは、天然で
マイペースな人のことを指す。
語源は「花なり」または
「花あり」とされる(Wikipedia)
posted by (雑)学者 at 00:00| 千葉 ☔| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする