2019年05月24日

後日談が楽しい、高校生を窮地から救った医師の善意

'19年5月24日(金)

「おっ、
 こいつはうっかりだ」。
水戸黄門の
<うっかり八兵衛>の
おなじみのせりふだが、
それが招き寄せるものは
必ずしも悪いことばかり
ではないらしい
◆那覇市の高校生、
崎元颯馬さん(17)と
埼玉の医師、猪野屋博さん
(68)が再会するまでには
うっかりが3回も出てくる。
まずは伯父の告別式のため
与那国島に向かおうとした
崎元さんがうっかり財布を
なくす。
そこには島までの往復の
飛行機代が入っていた
◆空港の駅で頭を抱えて
いたとき、猪野屋さんが
気づく。「どうしたの?」。
訳を聞くと自分の財布を
開けずにはいられなかった。
6万円を手渡す
◆ここから互いの
うっかりが連続する。
出発時間が迫り崎元さんは
慌てた。連絡先を聞き忘れ、
走り出す若者の背中を
見送る猪野屋さんも
しかり――2人はひと月後、
地元紙が載せた記事に
よって再会をはたす。
「だまされたんだ」。
周囲からそう言われていた
猪野屋さんは
「捜してくれて涙が出る
 ほどうれしかった」と
満面の笑みを見せた
◆世の中には嫌になる
ほど汚い面があるにせよ、
善意に生きる人は多い。
それもうっかりすると
忘れがちなことだろう。
(編集手帳 讀賣新聞5/23)


〇沖縄タイムス
沖縄工業高校2年の崎元
颯馬さん(17)が、
帰省直前に財布をなくした
際に飛行機代6万円を
貸してくれた埼玉県の医師・
猪野屋博さん(68)
と21日、同校で再会した。
猪野屋さんは、颯馬さんを
見るなり「久しぶりだな」
と自ら手を差し出して
握手し、うれしそうに顔を
ほころばせた。

「あの時は本当に
 ありがとうございました。
 おかげで伯父の葬儀に
 出られました」と頭を
下げた颯馬さん。
猪野屋さんの笑顔を見ると
ほっとした様子で、感謝の
言葉を伝え、封筒に入れた
お金を無事返金した。

颯馬さんは4月24日、
伯父の葬儀のため実家の
与那国島へ帰ろうとして
いたが、モノレールで
那覇空港駅に着いた際、
財布がないことに気付いた。
途方に暮れていたところ、
猪野屋さんが声を掛け、
飛行機代を貸してくれた。

猪野屋さんは
「言葉少なで困った様子の
 彼を見て、詐欺師では
 ないだろうと思った」と
振り返る。でも
「貸したお金は
 返ってこないと思って
 いた。埼玉に戻った後、
 友人たちには
 『だまされたんだよ』と
 言われた」と苦笑いする。
 
今月10日、
ウェブニュースで
颯馬さんの記事を見た時は、
涙が出るほど感動したと
いう。
「人に裏切られることも
 多い時代に、お互いを
 大切に思ったからこそ
 再び会うことができた。
 これからも、相手を
 思う気持ちを大切にして
 ほしい」と話した。

「自分も困っている人の
 話に耳を傾けられる大人に
 なりたい」と颯馬さん。
「感謝の気持ちが伝われば」
と授業で習った技術を生かし、
猪野屋さんと颯馬さんの
名前に「感謝」の文字を
刻んだ自作の文鎮も
プレゼントした。

猪野屋さんの来県に
合わせて与那国島から
駆け付けた父の恒男さん
(48)は、与那国花織の
名刺入れや、実家が経営
する崎元酒造の古酒を
贈った。

すると、猪野屋さんからも
サプライズで颯馬さんに
贈り物が渡された。
包みを開けると、中には
二つ折りの財布。
颯馬さんは
「もうなくしません」と
集まった報道陣を前に宣言し、
猪野屋さんを笑わせた。
(沖縄タイムス5/21 18:31)

なお、別の記事によると
紛失した財布は見つかった
そうである。また、猪野屋
医師は那覇市出身だそうで
ある。
なぜ、埼玉県在住の医師が
頻繁に那覇市に顔を出すのか
合点されましたか。


財布を落とし、その都度
見つかってはいるが、
財布の紛失癖のあるこの
ブログ管理人からすれば、
この話は人ごとではない。
posted by (雑)学者 at 00:00| 千葉 ☁| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする