2019年03月22日

イチ流の別れ、ICHI-METERのエイミーさんとも

'19年3月22日(金)

米メディアもイチローの
現役引退を大きく伝えた。
 
マリナーズの本拠地
シアトルの
シアトル・タイムズ
(電子版)は
「東京でのマリナーズの
 最終戦終了後、
 イチローが現役引退を
 表明」との見出しで、
「日本野球の象徴は、
 マリナーズの最初の
 10年間、毎年
 オールスターに選ばれ、
 ゴールドグラブ賞を
 獲得した。2025年に
 米国野球殿堂入り
 候補の資格を得る」と
報じた。

また、2012年途中から
14年まで所属した
ヤンキースの地元の
ニューヨーク・タイムズ
(電子版)は
「イチロー・スズキは
 45歳にして、開拓者
 としての現役生活に
 日本で幕を下ろした」
との見出しを立てた。
ニューヨーク・ポストの
ジョエル・シャーマン
記者はコラムに
「日本でイチローは
 野球の象徴であり、
 アイドルであり、
 神話であった」
と書いた。

スポーツ情報サイトの
スポーティングニュースは
「次の停車駅は
 クーパースタウン
 (米国野球殿堂の所在地)」
と報じた。
(時事通信社3/22 8:21) 

マリナーズのイチロー
外野手は21日、
東京ドームで行われた
アスレチックスとの
「2019 MGM MLB
 日本開幕戦」の
第2戦に「9番・右翼」で
先発。
この試合を最後に
華麗なキャリアに幕を
引くと報じられている
背番号51を
ライトスタンドから
見守っていたのは、
イチローの大ファンで
ヒット数をカウントする
「イチメーター」の
作者の
エイミー・フランツさん。
世界一のイチローの
ファンは
背番号51の“引退報道”に
動揺していた。

別れの瞬間は8回裏に
やってきた。
一度ライトの守備に就いた
イチローに交代が告げら
れる。東京ドームには
異例のファンファーレが
鳴り響き、
オーロラビジョンでは
背番号51がチームメートと
抱擁する姿が大写しに
なる。

スタンディングオベー
ションが鳴り止まない
スタンドで、
東京ドームの誰もが
イチローの幕引きを
惜しんでいた。
「頭の中がいっぱいで、
 何も言葉が出てきま
 せん」

一家総出で
ライトスタンド最前列に
陣取っていた
エイミーさんは声を震わ
せた。
ヒーローの勇姿を
焼き付けるように、
スタンドから背番号51に
一眼レフのシャッターを
押し続けた。

世界一の
イチローファンとして
知られるエイミーさん。
試合中のファンとの
写真撮影を
遠慮してもらう代わりに、
20日の開幕戦後に
スタジアムの外に残った。
長蛇の列を作った
イチローマニアとの
2ショットの要望に
笑顔で対応していた。
「電車が
 間に合わなかったので
 タクシーで戻りました。
 日本のイチローファン
 との絆は大切ですから」

時計の針が12時を回っても、
イチローマニアの要望に
応じていたエイミーさん。
イチメーターのカウントは
残念ながら進まなかったが、
忘れられない思い出を心に
刻んでいた。
(Full-Count3/21)

参考
イチロー、「イチ・メーター」の女性にクリスマスプレゼント
posted by (雑)学者 at 00:00| 千葉 ☁| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

免疫機能で生活習慣病を退治する新たな医学的戦略

'19年3月22日(金)

過剰なカロリー摂取や
運動不足などによって
発症する高血圧や糖尿病
などの生活習慣病は、
薬による完全な治療が
難しい。この難題を、
体に備わる防御システム
である免疫を使って解決
しようとする研究が注目
され始めた。
感染症をワクチンで予防
するように、免疫の働きで
生活習慣病を抑えこむ
戦略だ。研究者は効果的な
治療法として実現を目指
している。

慶応義塾大学の畔上達彦
助教が、多数の穴が開いた
実験器具へ液体の成分を
注いでいく。
高血圧を治療する
ワクチンの候補物質だ。

ワクチンはもともと
天然痘や風疹などの
感染症を予防するために
開発された。
免疫の働きを活発にし
病原体を倒す。
がん治療を目指す研究も
ある。
さらに生活習慣病の予防や
治療にも応用しようという
試みといえる。

高血圧は代表的な
生活習慣病で、
脳卒中や心疾患につながり
「サイレントキラー」
(静かな殺し屋)と呼ば
れる。降圧剤で治療する
人が多い。
継続して飲み続ける必要が
あり、使う人が増えれば、
医療財政を圧迫する要因
にもなる。
畔上助教は
「体に備わる免疫の力を
 利用するワクチンなら、
 数回の投与で長く効く」
と解説する。

このワクチンを投与すると
免疫細胞の「B細胞」が
特殊なたんぱく質を作り
出す。血管などの細胞の
表面にある血圧を高める
センサー役のたんぱく質に
特異的にくっつく抗体と
なり、センサーの働きを
邪魔する。2012年には、
高血圧のラットに注射し
血圧を2割下げ、効果が
約20週間続く成果を
あげた。
「降圧薬に匹敵する効き目
 だった」(畔上助教)

高血圧は慢性的な病気で
治療が長引く。痛みを
伴う注射を避けようと、
使いやすい点鼻式の
ワクチンを開発した。
これを高血圧ラットで
使ってみると、血圧を1割
下げる効果を18年に確認
できた。

このワクチンは安価で
発展途上国でも使いやすい。
他のワクチンと一緒に使う
ことも可能で、動物実験
では、高齢者の死因に多い
肺炎を予防するワクチンも
組み合わせた。
畔上助教は
「複数の病気を同時に
 治療、予防できそうだ」
と期待を寄せる。

大阪大学の中神啓徳寄付
講座教授も、B細胞に
抗体を作らせて血圧を
下げるワクチンの開発を
狙っている。
高血圧マウスの血圧を
1〜2割下げた成果を
15年に発表した。
高血圧に伴って発症する
動脈硬化や心臓の肥大も
改善できたという。

阪大発の製薬ベンチャー
企業のアンジェスが、
18年にオーストラリアで
臨床試験を始めた。
24人の高血圧患者の
協力を得て効果を調べて
いる。同社は、大手の
製薬企業へこの技術を
導出し、実用化を目指す
考えだ。

様々な生活習慣病の元兇
ととらえられている肥満の
進行を、免疫の働きで
食い止めようとする研究も
始まった。
北里大学の岩渕和也教授は
病原体に感染した細胞や
がんになった細胞を攻撃
する「NKT細胞」に目を
付けた。

岩渕教授は12年にこの
細胞が肥満を促している
仕組みを解明した。
その成果をヒントに
カロリーの高いエサを
与えて、NKT細胞を
作れなくした改造マウスと
普通のマウスの肥満度が
どう変化するのかを調べた。
普通のマウスは14週間で
体重が倍の40cに増えた
一方で、改造マウスは
3割少ない30cにとど
まった。

NKT細胞はエサに含ま
れる脂質由来の物質を
検知すると外敵と認識して
攻撃を開始し、慢性的な
炎症を起こす。
炎症を起こした場所の
周辺の細胞はエネルギー
である糖分を消費する
効率が悪くなる。
余った糖分は将来の飢餓に
備えて蓄えようとする
脂肪細胞に取り込まれる。
脂肪細胞はますます
サイズを大きくし、
肥満に陥る悪循環が考え
られている。

動脈硬化を防ぐ薬の一種に
NKT細胞の働きを邪魔
する作用があると分かって
いる。
岩渕教授は
「この薬を使うと
 NKT細胞による炎症を
 抑え、肥満を防げる
 かもしれない」と予想。
これから効果を確かめる
考えだ。

先進国で市民の健康を守る
政策の軸足は、
感染症対策から生活習慣病
や慢性疾患の克服に移って
いる。
一時的に症状を抑える薬は
あっても、根本的な治療
には食事の制限や運動の
継続が欠かせず、挫折して
しまう人も多い。

生物の免疫機構は様々な
細胞が多様な物質を巧みに
使いこなして成り立って
いる。
生活習慣病を発症する
分子レベルの仕組みが
明らかになり、うまく
組み合わせようという
考え方が盛り上がりつつ
ある。効果的な対策が
実用化できれば、
生活習慣を簡単に改め
られない人に向いている
かもしれない。
(草塩拓郎)
(日本経済新聞3/17
 30(サイエンス)面)

posted by (雑)学者 at 00:00| 千葉 ☔| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする