2019年03月16日

詐欺大国日本、「アポ電」強盗はオレオレ詐欺が変異

'19年3月16日(土)

高齢者を狙う特殊詐欺の
手口が、強盗にも利用
された衝撃は大きい。
犯行の凶暴化に対応して、
被害防止の働きかけを強め
なければならない。

東京都江東区のマンションで
先月、80歳の女性が殺害
された事件で、男3人が
強盗殺人容疑などで逮捕
された。女性宅には事件前、
自宅に現金があるかどうかを
尋ねる不審な電話があった
という。

現金の有無や保管場所、
家族構成などを事前に
電話で聞き出す「アポ電」
(アポイントメント電話)は、
息子などになりすます
オレオレ詐欺の典型的な
手口だ。

都内では、渋谷区でも
1〜2月に、息子を装う
電話があった後、
高齢夫婦の自宅に強盗が
押し入る事件が2件続けて
起きている。警視庁は、
同じ強盗グループが関与
したとみている。

オレオレ詐欺に関わる
組織から、容疑者らが
情報を得た可能性もある。
誰が電話をかけたのか。
今回逮捕された3人の他に、
事件への関与が疑われる
人物はいないのか。
警察には、徹底した捜査と
全容解明を求めたい。

金融機関などでの声かけ
といった対策が進む中、
犯人らが手っ取り早く稼ぐ
ために、兇悪化している
恐れがある。被害の拡大を
防ぐ手立てが急務だ。

今回は、防犯カメラの映像
などを解析した追跡捜査が
功を奏した。
犯人の検挙こそが、同様の
犯罪に対する抑止力となる。

昨年1年間に確認された
アポ電は、都内だけで
前年比3割増の
約3万4000件に達した。
高額商品の購入者リスト
などが犯人グループに
渡っているとみられる。

アポ電は犯行の予兆だ、
という心構えを持つ必要が
ある。

自治体や金融機関の職員を
名乗るなど、巧妙な手口が
多い。お金の支払いに
関する電話があれば、まずは
疑いを持つ。家族とも
相談する。放置せずに、
警察に通報することを徹底
したい。

自動通話録音機を無料で
貸し出す自治体も増えて
いる。電話を着信すると、
相手に「会話を録音する」
とメッセージが流れる。

証拠を残したくない犯人の
心理を利用した予防策だろう。
留守番電話を使い、内容を
確認してからかけ直すのも
効果的だ。

特殊詐欺の被害は高止まりが
続く。昨年1年間の
認知件数は1万6400件を
超え、被害額は356億円に
上る。被害者の約8割を
65歳以上の高齢者が占める。

自分だけは騙されないと
過信せず、自衛のための
基本的な対策を確認する
ことが重要である。
(社説 「アポ電」強盗
 讀賣新聞3/15 3(総合)面)

posted by (雑)学者 at 00:00| 千葉 ☀| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする