2018年09月24日

太陽系の起源を知れば、明日が分かるのだろうか

'18年9月24日(月)
[JAXA] ブログ村キーワード

ドイツの哲学者、
ヘーゲルの『法の哲学』に
知られた一節がある。
<ミネルバのフクロウは
 黄昏に飛び立つ>。
一つの時代が終わりを
迎えるとき、
知性を司る女神ミネルバは、
化身のフクロウを空に放つ。
その時代を俯瞰し、
歴史の総括から得た教訓を
次代に伝えるためだという
▼古代史に残るサラミスの
海戦(紀元前480年)では、
劣勢のアテネ軍が
旗艦のマストに止まった
フクロウを見て奮い立ち、
ペルシャ軍を破った。
かの鳥が戦の成り行きを
見通していたかは
定かでないが、
知性の化身が勝利を
もたらした点で
示唆に富む挿話だろう
▼人類の知的欲求も
今では歴史を飛び越え、
壮大な宇宙へ向かっている。
小惑星リュウグウに
到達した
宇宙航空研究開発機構
(JAXA)の探査機
「はやぶさ2」が、
地表で活動する
ロボットを投下した。
その名を
「ミネルバ」という。
知性の女神が援軍とは
心強い
▼リュウグウには
有機物や水を含む岩石が
あるとみられ、
生命の起源が詰まった
「缶詰」とも呼ばれる。
重力が地球の8万分の1
しかない星の地表を、
ミネルバは跳びはねて
観測する。
大小の岩で覆われる
地表には、十分な足場も
ない。見通しの利かぬ
難行軍である
▼知性を磨き続けた
人類は、
数十億年もの時間を
さかのぼり、
太陽系の起源という謎に
理論的な答えを出した。
必要なのは物証による
裏付けである。
直径1`足らずの天体に
手がかりはあるのか。
黄昏時のない宇宙に
自ら飛び立つミネルバに、
証人となってもらおう
▼はやぶさ2は
リュウグウの地表から
砂などの物質を採集し、
およそ2年後に地球に
帰還する。
鳥の目で小惑星の
全てを見尽くした
知性の女神は、そのとき、
われわれ人類に
どんな答えをささやいて
くれるのだろう。
(産経抄 産経ニュース9/23 05:00)
posted by (雑)学者 at 00:00| 千葉 ☁| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする