2018年09月18日

紅をつけて出るキノコに化かされてはならない

'18年9月18日(火)
[キノコ] ブログ村キーワード

平安末期に成立した
とみられる
説話集『今昔物語集』に、
キノコを使った
毒殺未遂の話がある。
吉野の金峯山(きんぷせん)
長く別当(寺のトップ)を
務める老僧がいた。
次席の僧が、
その地位を奪うために
用意したのが、
毒キノコとして知られる
「わたり」である
▼僧は別当を招き、
ヒラタケと偽って
わたりの料理を振る舞った。
ところが、
別当に苦しむ様子は
みられない。
「こんな見事な
 わたりの料理を食べた
 ことがない」と
うそぶく始末。
別当は
キノコの毒にあたらない
人だった、というのが
落ちになっている
▼わたりとは、
ツキヨタケを指す。
現在でも、
誤って食べる人が
後を絶たない。
今月9日、日光の男体山で
採ったキノコを食べた
栃木県内の男女4人が、
吐き気や嘔吐(おうと)の
症状を訴えた。
「ヒラタケと思っていた」と
話していることから、
ツキヨタケによる食中毒の
可能性が高い。
確かに図鑑の写真を比べても、
ほとんど見分けがつかない
▼そのほか、ニセクロハツ、
ドクカラカサタケといった
別の毒キノコによる被害も
報告されている。
国内には、3千種以上の
キノコがあり、まだ、
名前のついていない
キノコが
その3〜5倍存在すると
いわれている
▼毒の成分が分かって
いるのも
ほんの一部にすぎない。
キノコの世界は奥が深い。
9月上旬まで
猛暑が続いた平成22年は、
キノコによる食中毒が
多発した。
今年の日本列島も酷暑に
あえぎ、さらに度重なる
台風によって、
湿り気も十分だ。
秋の行楽シーズンを迎えて、
要注意である
▼江戸後期の俳人、
小林一茶は
50歳を過ぎてから、
故郷の信州に落ち着いた。
秋にはキノコ狩りに
夢中になった。
<化かされな 茸も紅を
 付けて出た>。
一茶も毒キノコの美しさに
化かされたことがあったのか。
(産経抄 産経ニュース9/17 05:00)
posted by (雑)学者 at 00:00| 千葉 ☀| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする