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28日のサッカーワールド
カップ(W杯)の
対ポーランド戦で、
日本代表チームは負けて
いるにもかかわらず、
得点を狙うことなく
時間稼ぎをした。
結果的に決勝トーナメント
進出を果たしたが、
この戦術に国内外から
賛否両論、さまざまな
意見や論評が出ている
▼リスクはあったとはいえ、
日本人が好む潔さや、
当たって砕けろの精神を
捨てて消極策を選んだの
だから、釈然としない人が
多いのも分かる。
「もっと攻めないと観客が
怒るよ」。
首相官邸で29日に
開かれた閣議前にも、
閣僚らがこうささやき
合っていた
▼ただ、これまで日本は
スポーツでも外交でも、
正攻法にこだわり過ぎた
きらいがある。
その意味では日本社会の
成熟の表れとも言えよう。
政治学者の櫻田淳さんは、
自身のフェイスブックに
記していた。
「日本も、こういう
狡(ずる)いサッカーが
できるようになったかと
思えば、実に感慨深い」
▼「『獅子の威厳と
狐(きつね)の
狡知(こうち)』…か」。
櫻田さんは続けて
フィレンツェの政治思想家、
マキャベリの言葉を引いていた。
君主は、オオカミを従わせる
ライオンの力と、策略を見抜く
キツネのずる賢さに学ぶ必要が
あるとの意味である。
どちらかが欠けても国は危うい
▼興味深いことに、政治家からは
「選挙と同じだ」、
外交官からは「外交と同じだ」
との感想が聞こえてきた。
ルールの中でぎりぎりの
駆け引きをし、多少体裁が
悪かろうと結果を出すことが
すべての世界ということか
▼そもそも、良いとか悪いとか
道徳的に決めつけること
自体に無理があろう。
作家、池波正太郎さんの
人気シリーズ
『仕掛人(しかけにん)・
藤枝梅安』で、
梅安は繰り返し世の道理を
説いている。
「善と悪とは紙一重」
「世の中の仕組みは、すべて
矛盾から成り立っている」
(産経抄 産経ニュース6/30 05:04)
西野監督はサッカーのルールの
中で考慮した戦略を用いた。
選手たちを次のステージで
戦わせてあげたいという思いの
もとで・・・。
厳しさのない政治も外交も
参考にはならないと思う。
ラベル:ポーランド 正攻法 道徳