2018年01月03日

日本人は他人の非を指摘して貶めることは苦手だが

'18年1月3日(水)    
[道徳] ブログ村キーワード

「オイ胃吉さん、お目出度う」
「ヤアこれは腸蔵さん、
 去年中はお世話さまで
 したね。また相変りませず
 か、アハハ」。
明治36(1903)年の正月、
「報知新聞」を開いた読者は、
面食らったことだろう

▼連載の始まった小説の
冒頭は、腹の中の胃と腸に
よる新年のあいさつである。
大食漢の文学士を主人公と
する『食道楽』には、
630種の料理が登場して、
作り方まで解説している。
単行本が出版されると、
空前のベストセラーと
なった

▼作者については、ほとんど
忘れ去られていた。
その生涯が見直されたのは、
黒岩比佐子さんによる評伝
『「食道楽」の人 村井弦斎』
のおかげである。漢学者の
家に生まれた弦斎は、
東京外国語学校でロシア語を
学び、1年間の米国留学も
経験している

▼日露戦争が始まると、
英文小説『HANA』を刊行
した。花子という娘を
ヒロインとして、
現実の戦争と同時進行して
いく。黒岩さんによると、
花子の父親が米国人の若者に
「武士道」について語る
場面がある。弦斎の目的は、
海外の世論に働きかける
ことだった。日露戦争は
正義の戦いであり、日本は
人道国家である、と。
当時20以上の
海外の新聞雑誌に書評が
掲載されたそうだ

▼『武士道』といえば、
新渡戸稲造が日本人の
道徳観を世界に紹介する
ために書いた著書として、
あまりにも有名である。
明治33年に米国で出版され、
世界的なベストセラーと
なった。
日露戦争の講和条約を
斡旋した
セオドア・ルーズベルト
米大統領も、愛読者だった

▼北朝鮮による核・ミサイル
危機。中国、韓国との歴史戦。
日本の国柄がますます
試される年になりそうだ。
明治150年を迎える年でも
ある。当時の知識人の
海外への発信力をまず見習
いたい。
(産経抄 産経ニュース1/1 05:01)
posted by (雑)学者 at 00:00| 千葉 ☀| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする