2017年11月30日

読み書きをしない習慣は日本国そのものを危うくする

'17年11月30日(木)
[藤井聡太] ブログ村キーワード

将棋の最年少プロ、
藤井聡太四段(15)が先週、
公式戦通算50勝を達成した。
そのときのテレビ映像が
興味深い。
「『せつもく』の数字となり
ました」。
藤井四段のコメントに、
報道陣から困惑の声が上がる。
「『なにもく』ですか?」。
「僥倖(ぎょうこう)
「醍醐味(だいごみ)」など、
これまでも中学生らしからぬ
言葉遣いが話題になってきた。
「節目(ふしめ)」の
こんな読み方は、
小欄も知らなかった

▼国語学者の大野晋さんの
『日本語練習帳』によると、
新聞や雑誌に使われている
単語は年間約3万語である。
昭和30年代の高校の上級生が、
ほぼ同じ数の語彙を持って
いた。読書家の藤井四段も
このレベルかもしれない

▼ただし
「今は大学生でも
 1万5千から
 2万くらいに落ちている」。
この記述は約20年前の
ものだから、現在の学生の
平均的な国語力はもっと
低いはずだ。
それにしても、昨日の
中高生の読解力についての
記事には驚いた
▼「幕府は、
  ポルトガル人を追放し、
  大名には沿岸の警備を
  命じた」
「ポルトガル人は追放され、
 幕府は大名から
 沿岸の警備を命じられた」。
2つの文について、
中学生の43%、
高校生の28%が同じ意味だ
と答えたという

▼これでは、
新聞はもちろん教科書の
記述もほとんど
理解できないのではないか。
調査では、中高生が
1カ月に読んだ本の数や
スマートフォンの利用時間と
読解力の相関はみられな
かった。本当だろうか

▼作家の丸谷才一さんは、
あるエッセーで訴えていた。
「読書の訓練、作文の訓練は、
 テレビ時代、さらには
 携帯電話時代に
 なればなるほど
 重要なんです」
「土曜日を休みにすることを
 廃止しても日本語教育に
 力をいれなきゃならない」。
エッセーのタイトルはずばり、
「日本語があぶない」である。
(産経抄 産経ニュース11/29 05:03)

病院の初診では、問診票を
書かされる。
日頃、パソコンを使って
済ませている習慣から、
「腹」という字が書けな
かったことがある。
そのときは、受付の
女性職員に聞いて書いた。

時代を写す小説の一節を
引用してみたい。

大の男が夜中に女子高校生の
彼女に『助けて』などと
電話をかけてくる
シチュエーションは一体何だ。
「そんで『どないしたん』て
 訊いたらな。
 『アイロンが
  かけられへん』って」
(略)
「そんで何にアイロンかける
 つもりか訊いたら
 やっと『シャツ』って。
 でも、シャツって言うても
 いろいろ素材の種類が
 あるやん。そんであたしも
 家庭科の教科書出して
 きてさぁ、素材訊いたら
 『えー、そんなん分かれ
  へん』って。
 『タグに書いてあるやろ!』
 言うたら『タグって何?』」
(略)
「もう怒ってもしゃあないし、
 脱力しながら、
 襟か脇のところに布の
 ちっちゃい端切れが
 ついているはずやから
 それ探せ言うてんやん。
 そしたらタグは
 見つかったんやけど・・・・」
(略)
聞き耳を立てて待ち受ける
ミサに、えっちゃんは
特大級を放った。
「漢字が読まれへんって
 言うねん。大学も出た
 社会人がやで」
(略)
「しゃあないから、
 その漢字の形とか電話で
 訊いてん。そしたら
 『糸って書いてある』」
「偏やろそれはー!」
「偏だけ答えて
 どうすんねんー!」
さすがに受験生、全員が
息も絶え絶えに笑いながら
突っ込む。
「アホやから勘弁したって。
 そんで
 『糸の横にも何か書いて
  あるやろ?
  それ何なん?』って
 訊いたら、
 『月って書いてある』」
「『絹』やそれは――――!!」
「しかもちっちゃい口が
 抜けてるやん!」
(略)
「で、絹の読み方は教えて
 あげたん?」
友達に訊かれてえっちゃんは
こくりと頷いた。
「『ああ、これ絹って
  読むんかぁー!』って
 感動してたわ。
 それくらいで
 感動すんなって話やろ?」
「『綿』とか読めるんかなぁ、
 彼氏。まだまだ地雷が
 ありそうやな」
「『綿』はもう右側の
 つくりの部分が説明できん
 と思う」
えっちゃんの冷静な判断で
また女子高生たちが笑う。
(後略)
(有川浩 阪急電車
 幻冬舎文庫)


藤井四段は、国語の辞書を
小説家がするように通読
していると思う。
posted by (雑)学者 at 00:00| 千葉 ☀| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年11月29日

これはこれ、それはそれ、使い分ける北朝鮮のやり方

'17年11月29日(水)
[漂流] ブログ村キーワード

作家の故吉村昭さんに
『船長泣く』という短編が
ある。漂流した漁船で
乗組員が次々に死んでいく
なか、船長は遺書を書いた。
「トッタンノイフコトヲ
 キキナサイ。
 オキクナリテモ、
 リョウシハデキマセン。
 カシコクナリテクレ、
 タノミマス」

▼漁師になって自分と同じ
運命をたどるな、と
幼い息子に説いている。
書き終えた船長の目からは、
涙がにじみ出た。
モデルになったのは、
大正15年12月に銚子沖で
起きた「良栄丸」の遭難
事故である。
黒潮に乗って漂流し、
米国のシアトル沖で
翌年10月に発見されたとき、
2人がミイラ、
10人が白骨となっていた

▼今月23日、秋田県
由利本荘市の海岸に
北朝鮮籍のイカ釣り漁船が
漂着した。
乗船していた船長ら
8人の男性は全員無事だった。
冬の荒れた日本海を
約1カ月にわたって
さまよっていたという。
幸運としかいいようがない。
その後男鹿市の海岸で
見つかった木造船からは、
8人の遺体が見つかった。
やはり北朝鮮の船の可能性が
ある

▼5年前から、脱北者では
ない北の住民が日本沿岸で
保護されるようになった。
遺体を乗せた漁船の発見も
相次いだ。背景にあるのは、
金正恩朝鮮労働党委員長が
力を入れている漁業の振興
である

▼食糧事情の悪化を食い止め、
外貨も稼ごうとしている。
沿岸の漁業権を中国企業に
売却したとの報道もある。
その結果、北の漁民は
日本の排他的経済水域
(EEZ)内の好漁場にまで
乗り出して違法な操業を
繰り返し、事故の急増にも
つながっている

▼過去の事例では、
帰国を望む8人はまもなく
本国に戻される。
北朝鮮は拉致被害者を
帰還させるどころか、
その動静を伝えることさえ
拒否したままである。
世の中にこれほどの
理不尽があるだろうか。
(産経抄 産経ニュース11/28 05:04)

船が遭難したとき、
亡くなる順番が早い人は
持病のある人、ストレスを
ためる人だそうである。
水や食料が底をついた
ころから、亡くなる人が
出始める。

この順番は、陸(おか)
上でも同じだが・・・。

posted by (雑)学者 at 00:00| 千葉 ☁| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年11月28日

先進的研究の視察、見るだけの日本人は嫌われている

'17年11月28日(火)    
[シリコンバレー] ブログ村キーワード

(産経新聞外信コラム)
日本人が「嫌われている」
のだという。
米国のハイテク業界での
話だ。
先日、業界事情に詳しい
企業幹部と話した際、
最先端ベンチャーが集まる
シリコンバレーや、
先進的研究で知られる
大学を訪れる日本企業に
話題が及んだ。

米国のベンチャーや
大学では、人工知能(AI)や
金融とIT(情報技術)が
融合したフィンテック
といった革新技術の開発が
盛んだ。
日系関係者も近年、
最新動向を把握しようと
シリコンバレーなどで活動を
積極化しており、事務所を
構えるケースも少なくない。

ところが、
日系企業関係者の訪問は
「視察」や「情報収集」が
主体で、事業への具体的な
投資話に進まない。
生き馬の目を抜く世界を
生きるベンチャー経営者に
とって、ビジネスに結び
つかない時間がとられる
のは「迷惑だ」というのだ。

米国に出向く担当者が、
日本の本社から、
投資判断や資金決済の権限を
持たされていないので、
当然の結果だ。
そう分析する企業幹部は
「『決断しない』日本企業の
 評判が業界にひろがり
 つつある」と警告する。

最新の「波」に乗り遅れぬ
ようアンテナを
張りめぐらすのは、
日本企業にとって当然だ。
投資の決断も簡単ではない。
日本企業に対する評判が
のちのちに悪い影響を
引きずらないよう
願うばかりだ。(塩原永久)
(外信コラム ポトマック通信
 産経新聞11/27 8(国際)面)

posted by (雑)学者 at 00:00| 千葉 ☁| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年11月27日

暑いとか寒いとか不平不満を言って一生が終わる

'17年11月27日(月)
[黒潮] ブログ村キーワード

芥川龍之介は、
仮名の形にも美醜や好悪の
情を覚えた。例えば
<「い」は落ち着いてゐる、
 「り」は如何にも鋭い>
と随筆に書き留めている。
文字を子細にながめたことの
ある人は、よく似た経験を
お持ちだろう

▼災難だったのが
「く」の字で、芥川は
文字のつくりを嘆いて
いわく
<折れ釘(くぎ)のやうに、
 上の文章の重量をちやんと
 受けとめる力に乏しい>。
縦書きしかない時代に生きた
文豪の、繊細な神経が
しのばれる。
罪のない文字に同情しつつ、
格調高い小言に深くうなずく

▼原稿用紙の上のみならず
地球儀の上でも煙たがられ、
やはり幸薄い仮名らしい。
本州の南側に
12年ぶりとなる巨大な
「く」の字が現れ、東海や
関東でのシラス不漁の責めを
負わされている。
本来なら太平洋を東北東へと
緩やかに流れる黒潮の帯が、
大蛇行している

▼不漁は「く」の字に伴う
海水温の変化が原因といい、
10月の台風による
高潮被害も大蛇行が災いした
という。
北太平洋で秋サケやサンマ漁の
実入りが乏しいと聞けば、
異変との相関が気になる。
潮の流れに折り目正しさを
求めても詮無いが、望ましい
コースはある

▼ものの本によれば、
深層水を含む海水は
約2千年で世界を循環する
という。過去の例から
「大蛇行は1年以上続く
 見通し」と聞いても驚か
ない。地球という大きな
浴槽をかき回せばこちらの
海で温度が下がり、
あちらの海で温度が上がる。
それが自然の摂理だろう

▼これから迎える
冬の食卓に大きな余波が
及ばぬ事を祈るのみである。
貝殻で海を量るのは慎むと
して、この星に間借りする
身は天地の異変に神経質で
ありたい。芥川には
<木がらしや目刺にのこる
 海の色>という句もあった。
よほど不安だったのだろう。
「く」の字は用いていない。
(産経抄 産経ニュース11/26 05:03)

生き物は地球の間借り人で
ある。
傍から見て頑張った人も
そうでなかった人も
寿命がくれば死んでゆく。
先祖から受け継いだ財産を
守っているからと言って、
自然は所有権にお構いなし。
人間同士が決めた約束には
頓着せず、遠慮なく破壊する。
悠久の家主である自然との
関係では、人は
一瞬で消える弱い立場の
間借り人である。

では、生きている間に
何をすべきか。
子孫を残し、親を看取る
ことである。
少子化と高齢化の問題に
いくらかは足しになる
だろう。
人としての権利を
主張する前に
生き物としての義務も
自覚しなくては
ならないと思う。

ノーベル賞なんて
歴史上、極少数の人にしか
あげられていない。
posted by (雑)学者 at 00:00| 千葉 ☀| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年11月26日

信金も相手によっては本物の札束を渡すとは限らない

'17年11月26日(月)
[強盗] ブログ村キーワード

来月になると
年の瀬の慌ただしさに
巻き込まれる。
慌ただしさに紛れて
出回っているかも知れない
偽札にご用心!という話。

24日午後1時50分ごろ、
高知市神田の幡多信用金庫
神田支店に
黒いフルフェースの
ヘルメットをかぶった男が
押し入った。
女性客に刃物を突き付けて
「金を出せ。はようせんと
 殺すぞ」と脅し、
職員から紙幣とダミーの紙が
交ざった束を奪って
ミニバイクで逃走した。

高知南署によると、
束は約1千万円分の厚さと
みられるが、本物の現金は
表面と裏面の一万円札
各1枚だけで、被害額は
2万円だった。
同署は24日夜に強盗容疑で
高知市春野町弘岡中、無職、
近沢日出久容疑者(55)を
逮捕した。

午後2時すぎ、
約1.5`離れた高知市内の
交差点で、職員が投げた
カラーボールのしぶきが
付着したとみられる
ミニバイクが見つかって
いた。所有者が知人の
近沢容疑者に貸したと話し、
付近の防犯カメラの
映像などを調べた。
束は供述通り、市内の公園で
見つかったが、2万円は
なくなっていた。
支店には職員と客計7人が
いたが、いずれもけがは
なかった。
(産経WEST11/25 07:38)

1千万円の札束は、
1bの厚みになる。
犯人は
公園で札束をチェックして
本物を持ち去った。

強盗と同じ危険を冒せば
1日2万円の仕事は
あったかもしれない。
社会的制裁も併せて考えれば
強盗は割に合わない。
posted by (雑)学者 at 00:00| 千葉 ☀| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする