2017年05月01日

本は恩師、角を折っても、跨いでもいけない

'17年5月1日(月)
[図書館] ブログ村キーワード

本にまつわる記念日が、
いくつあるか
ご存じだろうか

▼小欄(産経新聞)は
読書週間初日の
「文字・活字文化の日」
(10月27日)を知るのみ
だったが、
数えると計11日もある。
そのうち6日が4月に
集中しているのは、
新年度の始まりが関係して
いるのだろう。
「よい図書」と語呂合わせ
した4月10日は
「教科書の日」という。
新品の教科書を手に、
得意満面の小学1年生が
目に浮かぶ

▼4月30日は
「図書館記念日」とされて
いる。公立図書館の利用を
原則無料とする図書館法の
公布が、昭和25年のきょう
(4月30日)だった。
書物の自由な流通が、
ときの支配者層にとって
どれほど目障りだったかは、
あまたの焚書(ふんしょ)
見れば分かる。
図書館が「民主主義の礎」
と呼ばれるゆえんである。
わが国では、北条実時の
手になる鎌倉期の
私設図書館「金沢文庫」
などが名高い

▼蔵書を不特定多数の人に
貸し出した点では、
天保2(1831)年開設の
「青柳館文庫」を
公設図書館の嚆矢とする
説もある。
赤貧の幼少期を送った
青柳文蔵は商売で財をなし、
買い集めた図書約2万巻を
郷里仙台藩に寄贈した。
「書すなわち吾の賢子孫
 なり」は文蔵の言葉と
いい、蔵書には
「勿折角
(=本を折り曲げるな)」
などの注意書きが丁寧に
押印してあった

▼折しも仏文学者、
桑原武夫氏の遺族が寄贈
した蔵書約1万冊を、
京都市の図書館が無断で
廃棄していたとの記事
(大阪版)を読んだ。
「知識が増えるほど、
 われわれの無知も
 明らかになる」
と米大統領、ケネディの
言葉にある。
本が安く手に入る時代とは
いえ“書物の番人”が
本の値打ちに無知、いや
無神経なことに胸が悪く
なる

▼歴世の焚書と変わらない、
愚行ではないか。
「わが子孫」を
手にかけられた文蔵は
地下から何と嘆くだろう。
(産経抄 産経新聞4/30)

蔵書を冊数などの数で
比較することはできない。
分野によっては、
手に入れにくいものも
あるに違いない。
時代が違えば、比較は
さらに難しいと思われる。
英語学者渡部昇一さんは
15万冊収蔵の書庫を
お持ちだったそうである。

子どものころ、
本を跨ぐと「本は先生だ」
と叱られたものである。
昨今は、踏んづけてもいい
悪い先生がいるのだろうか。
posted by (雑)学者 at 00:00| 千葉 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする