2017年04月01日

「移民大国」スウェーデンが揺れている

'17年4月1日(土)
[移民] ブログ村キーワード

移民や難民が流入する
欧州で、
移民の失業問題が深刻化
している。
職がない移民の増加は
社会不安の火種となり
かねない。
受け入れ国は就業を支援
するが、自国民からの
「移民に職が奪われる」
との反発もあり、
対応が求められる
政府には悩ましい課題だ。
欧州で人口比でみた
移民がもっとも多い
スウェーデンでも、
試行錯誤が続いている。
(ストックホルム 塩原永久)

ストックホルムから電車で
北に約30分のクニビスタ市。
人口約1万7千人の小さな
新興自治体だが、
人口変化率が年4.7%増と
同国最高を記録した。
その大きな要因が移民の
流入だ。

この街で、移民が住む
住宅を移民自身が建設する
プロジェクトに取り組む
建築家がいる。
ヤン・リデャンさん(49)。
その理由について
「移民が新天地で直面する
 大きな壁が住居と仕事の
 確保。その両方を
 同時に解決したい」
と語る。

自治体の資本が入る
開発会社と組み、移民は
下請け業者から賃金を
受け取る仕組みだ。
用地交渉を最近終え、
年内にも着工する。
建物の設計で、木材を使う
手作業の工程を多く残す
工夫をした。
「移民の仕事をなるべく
 増やす狙いがある」
(リデャンさん)という。

こうした事業が考案された
背景には、2014年以降、
シリアなどから逃れた
移民の急増がある。
15年にスウェーデン
入りした移民は
約16万3千人に上った。

だが、移民が
職にありつけず、地域
社会から疎外される事態が
問題視され、経済協力開発
機構(OECD)の移民問題
専門家は、
「移民の労働参加が
 遅れるほど、
 地域社会への統合が
 困難になる」と指摘する。

スウェーデンの出生者の
出業率は約5%だが、
移民は15%超と格差が
大きい。
欧州連合(EU)全域でも、
地元生まれの9%に対し、
EU圏外からの移民は
17%に上る(14年)。

「政府は毎年、新たに
 到着した移民の対応に
 膨大な額を投じている。
 それでも移民の失業率は
 高止まりしたままだ」。
反移民を掲げる野党
スウェーデン民主党の
幹部は
米紙への寄稿で政府を
こう批判。
その上で、党が打ち出して
いる
「スウェーデン人第一」
主義の意義を強調した。
最近の一部の世論調査では、
同党の支持率は首位に
躍り出た。

スウェーデンは伝統的に
移民を積極的に受け入れて
きたが、14年以降の
急激な移民流入で、移民の
就業教育・社会統合が
追いつかない
「パンク状態」があらわに
なっている。

同国政治に詳しい
龍谷大学の渡辺博明教授は
「移民を受け入れる
 政治方針の根幹は
 今後も変わらない」
とする一方、
国民に雇用や福祉をめぐる
不安の高まりがみられる中、
「スウェーデン民主党が
 引き続き不満の受け皿と
 なり、存在感を示す
 だろう」と指摘している。
(産経新聞3/30 8(国際)面)
posted by (雑)学者 at 00:00| 千葉 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする