2017年03月13日

面白く生きるのは自分の心次第と高杉晋作

'17年3月13(月)
[高杉晋作] ブログ村キーワード

面白き 事もなき世に
おもしろく

高杉晋作(1866年)


動けば雷電の如く、
発すれば風雨の如し――。
長州の英傑・高杉晋作
(1839〜67年)は、
死後、盟友の伊藤博文に
こう言わしめた。
27歳でこの世を去った
晋作は、まさに嵐の如く
幕末を駆け抜けた。

長州藩(現在の山口県)に
生まれ、志士を輩出した
松下村塾で吉田松陰に
学んだ。
尊皇攘夷運動に身を投じ、
列強の脅威から長州を
守ろうと、武士だけでなく
農民らも組織した奇兵隊を
結成。
挙兵して幕府寄りだった
藩内の勢力を倒し、
長州を征討しようとする
幕府軍との戦いに臨んだ。

66年(慶応2年)、
諸藩を結集した幕府軍に
よる第2次長州征討が
始まる。
海軍総督の晋作は、
夜陰に乗じて敵艦隊を
奇襲するなどし、活躍
した。

快進撃の陰で、結核が
晋作の命をむしばんで
いた。戦いが長州有利に
進む中、晋作は前線を離れ、
下関で療養生活に入る。

「面白き 事もなき世に
 おもしろく」。
静養の合間に、なぜか
上の句だけを詠んだ。

病床の傍らには、
福岡藩(現在の福岡県)
出身の野村望東尼
(ぼうとうに)
(06〜67年)がいた。
かつて対立する勢力に
狙われて身の危険を感じ、
福岡へ逃れた晋作を
かくまった尊皇派の尼僧だ。
福岡藩に弾圧された
望東尼は、玄界灘の
姫島へ流されたが、
晋作が手を回して島から
救い出していた。

その望東尼が、下の句を
継いだ。
「住みなすものは
 こころなりけり」――
それは心の持ち方次第で
ある。

下関市立歴史博物館の
田中洋一・主任主事
(38)は、
「志半ばで病にふし、
 焦燥感に駆られる
 晋作を、望東尼が
 思いやったのでしょう」
と推し量る。
また、同市立東行
(とうぎょう)記念館の
藤山佳子・学芸員(28)は、
「病の進行とともに
 弱気になりそうな
 自分に、また表舞台に
 戻るぞ、と言い聞かせた
 のかもしれません」と
語る。

歌には、様々な解釈が
あっていい。
ならば、上の句は、
晋作が後世の人々に
託した「問いかけ」だと
考えてみてはどうだろう。

課題山積の世の中を
楽しくしたい。
あなたなら、どうする?

下の句を詠むのは、
今を生きる私たち
一人ひとりなのである。
(文・増田真郷)
(名言巡礼 
 讀賣新聞3/12 日曜版1面)

posted by (雑)学者 at 00:00| 千葉 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする