2018年09月23日

新聞の主張は自由だが国民の主張には責任が伴う

'18年9月23日(日)
[自民党総裁選] ブログ村キーワード

職業柄、違和感を覚える
言葉遣いを見ると、
すぐに辞書を引く。
安倍晋三首相が、
石破茂元幹事長に勝利した
自民党総裁選に関しても
そうだった。
553票対254票と、
安倍首相に約300票差を
つけられた石破氏について、
マスコミ報道では「善戦」と
いう表現が強調されていた
▼広辞苑によると、善戦とは
「実力を出し尽くして
 よく戦うこと。多く敗者の
 戦いぶりにいう」とある。
確かによく戦ったとは
いえようが、
「国会議員票、党員票とも
 善戦」
(21日付毎日新聞朝刊)
とまで書くのはどうか。
国会議員票の8割強が
安倍首相に回ったのに
無理があろう
▼かと思うと、読売新聞は
「安倍首相の圧勝で終わった」
と記し、石破氏に関しては
「健闘」の表記で統一して
いた。
健闘は、同じく広辞苑では
「よくがんばって
 たたかうこと。
 屈せずに努力すること」
の意とされる
▼善戦と健闘の区別は、
浅学非才な小欄には
よく分からない。ただ、
肝心の党員票にしても
疑問は残る。
前回平成24年の総裁選では、
5人が立候補した中で
石破氏は党員票の55%を
獲得し、安倍首相は29%に
とどまっていた。
それが今回は一騎打ちで
安倍首相55%、石破氏45%と
逆転しているのである
▼現職首相の強みはあるに
しろ、党員票を大きく
伸ばしたのは安倍首相であり、
石破氏は獲得率を減らした
というのが客観的な数字である。
永田町界隈の事前予想を
上回ったら善戦だというので
あれば、何とハードルが低い
話か
▼21日付朝日新聞朝刊は
1面で
「『圧勝』できず政権運営に影」、
2面で
「首相 崩れた『圧勝』」と
見出しを付けていた。
だが、安倍首相は全体で
7割弱の票を確保したのだから、
読売のように圧勝だと認める方が
素直な見方だろう。
(産経抄 産経ュース9/22 05:00)
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2018年09月22日

総裁選に敗れたとはいえ、石破さんは野党ではない

'18年9月22日(土)
[角福戦争] ブログ村キーワード

昭和47年の自民党
総裁選は、
佐藤栄作首相の
後継の座をめぐって、
田中角栄氏と福田赳夫氏の
間で争われた。
いわゆる「角福戦争」が
始まり、多額の現金が
飛び交ったとされる
▼中間派の若手政治家が
地元の選挙区から羽田に
飛行機で帰ると、
待っていた田中氏から、
いきなり300万円を渡された。
すでに福田氏に票を入れると
約束していたので、
「受け取れない」と断った
▼田中氏は気にも留めなかった。
「いいんだいいんだ。
 次の機会にオレに入れて
 くれればいい。
 福田に入れてもいいから」。
読売新聞の政治記者を
長く務めた老川祥一さんの
『政治家の胸中』(藤原書店)に
あるエピソードである
▼自民党総裁選の
投開票が昨日(20日)行われ、
安倍晋三首相(63)が
連続3選を果たした。
残念ながら、
石破茂・元幹事長(61)との
間で実のある政策論争が
交わされたとは言い難い。
首相支持派の議員から、
石破氏を支持するなら
辞表を書けと言われた。
斎藤健農水相のこの発言が、
議論の迷走を招いた一つの
要因である
▼石破氏側が、首相側の
パワハラだと批判を強めれば、
安倍氏は角福戦争を
引き合いに出して、
「昔はもっと激しい言葉が
 あった」と反発する。
権力闘争の激しさは
今も昔も変わらない。
ただ、渦中の政治家の
度量がどんどん小さく
なっている。
それが気にかかる
▼「天の声には時には
  変な声もある」。
昭和53年の
総裁選の予備選で
まさかの敗戦を喫した
福田氏は、
有名な言葉を残した。
老川さんは、福田氏の
いさぎよさを示すもう一つの
名言を紹介している。
「総理でなくても仕事は
 できる」。
憲法改正の必要性、昨今の
国際情勢に対する危機感、
石破氏は安倍氏と、
いずれも共有している
はずだ。しっかり仕事を
してほしい。
(産経抄 産経ニュース9/21 05:00)
posted by (雑)学者 at 00:00| 千葉 ☔| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年09月21日

人前で怒りをあらわにする人が増えている

'18年9月21日(金)
[アインシュタイン] ブログ村キーワード

アインシュタインは
時間は一定ではなく
相対的だと言ったが、
遅刻とみなされる時間も
一定ではないらしい。
同じ地球の上でも
国民性の違いでさまざま
である
◆一説によれば、
ドイツが5分、
イギリスで10分、
フランスとイタリアが
ともに15分――
欧州の先進国で
最も遅刻に寛容な国の
倍というから、
世界をまたにかけて
活躍する美術家が
立腹するのも無理からぬ
ことかもしれない
◆兵庫県西脇市の
美術館職員が制作資材を
運ぶのに30分遅刻し、
横尾忠則さん(82)を
怒らせたという。
「制作意欲が失われた」
と立ち去り、
作品が整わず展覧会を
延期する事態になっている
◆作られようとしていた
のは地元特産の播州織の
布などを使った立体作品
だった。
播州織は豊かな色彩と
肌触りの良さで、
ルイ・ヴィトンをはじめ
海外ブランドの生地にも
採用されている。これを
西脇出身の横尾さんが
手がけるとなれば、
地元の人が楽しみにしない
はずはない
◆アインシュタインに
聞くまでもないのは、
人の内側に怒りの宿る
時間である。
個人によりさまざまで、
これにも定時はない。
横尾さんに意欲が戻るまで、
いかほどだろう。
(編集手帳 讀賣新聞9/20)


因みに、ルイ・ヴィトンの
綴りは何文字か?
職場の休憩時間に話題に
なった。
正解は12文字、
カタカナ6文字の倍の
LOUIS VUITTON である。
posted by (雑)学者 at 00:00| 千葉 ☁| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年09月20日

森繁久弥さんがかわいいとほめた樹木希林さんの演技

'18年9月20日(木)
[樹木希林] ブログ村キーワード

樹木希林さんは電車の中で、
いかにもケチで、
意地の悪そうなお婆さんを
見つけた。
あとを尾(つ)けた。
電車とバスを乗り継ぎ
千葉の高齢者施設にたどり
ついた
◆お婆さんを含め
入所者の人たちと和気
あいあいとおしゃべりをし、
手を握ったりした。
奇妙にすその長い割烹着、
指の先だけちょん切った
レースの手袋・・・
『寺内貫太郎一家』の
<キン婆さん>の衣装は
この体験をもとに生まれた
◆と、演出家の
久世光彦さんが真偽は
ともかくも随筆に紹介し、
たたえている。
転び方、恥じらい方、
ねたみ方――
人間というものに
目を凝らして
毎日を過ごしてきた
俳優だと
◆樹木さんが75歳で
亡くなった。
映画、ドラマ、CMと
活躍の幅が広すぎて
小欄は何を取り上げれば
いいかわからない。
ご冥福を祈り、
沢田研二さんの笑顔の
ポスターとともに
脳裏を離れない一言を
ささやかせていただく。
じゅりぃぃぃ
◆大御所の森繁久弥さんは
生前、こうほめていたという。
「あの女優はどんな根性の
 わるい女を演じても、
 去ったあとに
 かわいらしさを残す。
 救いのようなものを」。
ああ、かなしいね、かな
しいね(『林檎殺人事件』)
(編集手帳 讀賣新聞9/19)
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2018年09月19日

困難に平然と立ち向かった樹木希林さん逝く

'18年9月19日(水)
[釈迦] ブログ村キーワード

40年以上も別居していた
ロックミュージシャンの夫、
内田裕也さんと、
なぜ別れないのか。
女優の樹木希林さんは、
これまで何度も聞かれた。
樹木さんは若い頃から、
仏典に親しんできた
▼不登校の情報紙、
「不登校新聞」の
インタビューで、いきなり
お釈迦様の話を始めている。
ダイバダッタという、
師に背き命まで狙う
弟子がいた。
困り果てたお釈迦様は、
ある日気づく。
「ダイバダッタは、
 自分が悟りを得るために
 難を与えてくれる
 存在なんだ」
▼樹木さんにとって
内田さんは、そんな
「有難い」存在だった。
左目の失明や
全身に転移した
がんもまた、自分を成熟に
導いてくれる難ととらえた。
樹木さん自身も、
かつては
ダイバダッタだった。
文学座時代は、
大先輩の名優、
杉村春子さんに盾突いた。
盟友だった
テレビプロデューサーと
出演女優の不倫を暴露して、
大騒動に発展したことも
ある
▼75年の人生は波瀾万丈
だった。晩年の映画での
名演技は、国際的にも高い
評価を受けた。
小欄の記憶には、
ドラマ
「寺内貫太郎一家」の
「きん」おばあさんや、
富士写真フイルムの
CMが
強烈に残っている
▼部屋に張った
沢田研二さんの
ポスターの前で、
「ジュリィーッ」と
身もだえする。
CMでは、
「そうでない方は
 それなりに
 写ります」の
名コピーがあった。
いずれも台本にはなく、
樹木さんのアイデアだった
と知って驚いた
▼冒頭のインタビューは、
『学校に行きたくない君へ』
(ポプラ社)に収録されている。
もう一つ、樹木さんが
子供たちに残した、
とっておきの言葉を
紹介したい。
「お釈迦さんがね
 『人間として生まれる
  ことは
  きわめて稀なことだ』と
 言ってるの。だったらね、
 生き続けなきゃ、もったい
 ないじゃない」
(産経抄 産経新聞9/18)

「万引き家族」での
大儀そうな演技は、
がんによる病み疲れも
あったのだろうか。。

失明した左目で
この老婆役は、さらに
はまり役になっていたと
思う。
posted by (雑)学者 at 00:00| 千葉 ☁| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする